言葉

Issue.031

言葉

皆さま、こんにちは。

100%ヴィーガンコスメブランド「mirari」の代表カン・ハンナです。

お元気にお過ごしでしたでしょうか。しばらくの間、雨や曇りのすっきりしないお天気が続いておりますが、体調などを崩されてはいらっしゃいませんか。

先日のことでございます。何度か取材を受けたことのある雑誌の編集者の方々と食事会をする機会がありました。その時にある編集者の方から「不思議ですよね。同じ言葉を発しても誰かの言葉はすっと入ってくる。時には思わず涙するほど心にとどまる。ハンナさんの言葉がそうなのです。難しい言葉を使っているわけでもなく、自分のなかにすっと入ってきて余韻が残ります」という褒め言葉をいただきました。

素直に嬉しかったです。実はどこにも話したことがないと思いますが、二十歳の頃、私の夢は作家になることでした。幼い頃から言葉への憧れが強くあり、いろんな本を読みながら、人を救うのも、人を慰めるのも、人を頑張らせるのにも言葉の力は大きいと感じていたのです。しかし、その当時の私はまだ若くて経験も多くなくて自分が発する言葉が非常に浅いなと落ち込むことばかりでした。だからこそ自らわざわざ険しい道を選んででも言葉に重みを持つ人になりたかったのが私の人生でした。

不思議なのですが、経験から滲み出る言葉はやっぱり力を持っていて、その経験をいちいち説明しなくても伝わる何かがあります。例えば、「大丈夫だよ」という言葉をいろんな人がいろんなシチュエーションで言ったとしても、辛いこと、大変なこと、時には複雑な感情と戦ってきた人が伝える「大丈夫だよ」は胸に迫るものがあると感じませんか。

私は自分の人生のなかで想像したことのないほどのどん底に落ちたことがあります。涙を流さなければ眠れないほど、答えが見つからなくて、深い孤独に飲み込まれそうな日々でした。ですが、私はそこから小さな光を一つ一つ見つけて、その小さな光を全力で守りつつ徐々に上がってきました。きっとその時の経験が今の私の言葉を作ってくれているのではないかと思います。

もし今、辛いことがありますか。もしくは自分の力では何も変えられないと思うほどのもどかしさがありますか。もしそうでしたら今の経験が自分の言葉をもっと深くしてくれると考えてみてはいかがでしょうか。私自身もまだまだですが、飾らなくても美しい言葉を発する人生にしていくために、これからももっともっと訓練していきたいと思っているのです。

今日のミラリレターは「mirari」の話ではないのですが、これからも自分自身が感じていること、時にはお伝えしたいことを自由に書かせていただきたいと思っております。なぜなら、「mirari」の本当の存在意義は、肌をキレイにすることだけではなく、私たちが美しく生きるための場所でありたいと思うからです。

カン・ハンナより

一人ひとりのお客様に向けてメルマガでお届けしております「mirari letter」ですが、お送りした日から一週間後にはこちらのアーカイブでもお読みいただけます。今回のお手紙は、2026年6月29日(月)に投函されたお手紙です。今後投函される「mirari letter」をオンタイムで読みたい方は、ぜひメルマガにご登録くださいませ。

profile

お手紙の送り手

カン・ハンナ

株式会社Beauty Thinker代表取締役 / 「mirari」創設者

profile

韓国でニュースキャスター、経済専門チャンネルMC、コラムニストなどを務めた後、2011年に来日。タレントとして、NHK Eテレ「NHK短歌」へのレギュラー出演をはじめ、NHK「趣味どきっ!」、テレビ東京「未来世紀ジパング」など多方面で活動。 タレントとして活動する中で短歌と出会い、2016年から3年連続で「角川短歌賞」に入選。2019年12月には第一歌集『まだまだです』(角川)を出版した。母国語ではない日本語で歌集を刊行した初の外国人歌人として注目を集め、「Newsweek」「読売新聞」「日本経済新聞」など多くのメディアで取り上げられた。2021年3月には、歌壇に新風をもたらす歌人を表彰する「第21回現代短歌新人賞」を受賞。その後も『短歌』(角川)やNHK「短歌テキスト」で連載を持つなど、歌人としての活動の幅を広げ、2026年3月25日には二冊目となる短歌エッセイ集『カジョクのうた』(角川)を出版している。

2023年3月には、横浜国立大学大学院都市イノベーション学府にて博士号(社会学)を取得。主な研究分野は国際社会文化研究で、韓国、日本、中国など東アジアを中心に、メディア社会学および文化比較研究を行っている。2022年7月には初のビジネス書『コンテンツ・ボーダーレス』(クロスメディア・パブリッシング)を出版。経済メディア「NewsPicks」プロピッカーとしても活動し、TOKYO MX「モーニングFLAG」ではコメンテーターを務めた。

また、2025年度よりiU 情報経営イノベーション専門職大学の正教授に就任し、Global Contents Labの運営にも携わりながら、現在も教壇に立っている。

2019年には株式会社Beauty Thinkerを設立し、2020年11月に100%ヴィーガンコスメブランド「mirari」をローンチ。韓国と日本の植物や花の原料にこだわり、カン・ハンナ氏自らすべての商品開発およびブランドのクリエイティブディレクションを手がけている。

もしこのお手紙を大切な方へ届けたい、あるいはより多くの方に知っていただきたいと思われましたら、下記のボタンよりぜひシェアをお願いいたします。